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夜の国のクーパー(ややネタバレ)

ふと気がつくと、森の中にいた。「一体ここはどこだろうか?」と、あたりを見回すと私の後にかかし男が立っていた。
「やあ、ようやくお目覚めかね」
かかし男は「へ」の字になっている口をうまく使ってしゃべっていた。
「ここはどこですか?」
「ここがどこかだなんて、意味があるのかい? 君が目をつむれば、世界は君の前から一瞬で消えてしまうんだ。」
僕は返す言葉が見つからず、腕時計に目をやった。時計の秒針は不規則に早くなったり遅くなったりしていた。かかし男のポケットを見ると、立派な懐中時計があった。
「今何時ですか?」
僕がそう聞くと、かかし男はうんざりした顔で言った。
「時間なんて、意味があるのかい? 時間なんて、伸びたり縮んだり、人によっても違うんだから。太陽の動きを見て、時間を決めようなんて考えた人もいるが、太陽が規則正しく動いているなんて誰がわかるってんだい?」
「じゃあ、どうして時計を持っているの?」
「やれやれ、君は質問ばかりだね。」
****************************************
 小説は虚構の上に成り立っている。それは、どんなリアルな小説でも同じである。伝えたいことを現実にあり得そうな設定で伝えるか、あり得ない設定で伝えるかの違いである。万城目学の小説、有川浩の「図書館戦争」「塩の街」、そして、村上春樹などもあり得ない設定を上手に使っている作家だと思う。
 そして、今回伊坂ワールドと言われる、伊坂幸太郎の作品「夜の国のクーパー」を読んでみた。猫や鼠がしゃべり、鉄国やらクーパーやらが登場するが、残念ながら全くその世界に入り込むことはできなかった。作家との相性が悪いのか、私の読解力が足りないのか分からないが、これほど読むのが苦痛になる小説は久々であった。結局、1/3読んだところで、最後の部分へ飛んで結末だけを追ってみた。恐怖と欲望を煽ることで統治するというのは、アメリカを筆頭によく言われていることだし、ガリバー旅行記にも似た内容にもあまり驚きはなかった。伊坂ファンには申し訳ないが、前作「PK」といい、今作と言い伊坂作品は今後読むことはないだろうなと思わずにはいられない一作であった。
 ところで、冒頭の訳の分からない話であるが、伊坂幸太郎+村上春樹もどきに勝手に作ってみました。
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テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

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「夜の国のクーパー」伊坂幸太郎

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貧弱な真実と華麗な虚偽 夜の国のクーパー(ややネタバレ)

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村上春樹をこよなく愛する者です。タイトルは「風の歌を聴け」に出てくる台詞から引用しました。タイトル通りにありふれた現実と美しい映画や文学について書いていきます。

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