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Rio 2016 vol.1

  リオの暑い夏がもうすぐ終わる。柔道も体操もレスリングもいつもはほとんど見ないが、このときばかりはテレビにかじりついて見てしまう。そして、無意識うちに日本人アスリートを応援してしまう。「自分は日本人だな」と強く感じてしまう時だ。
 今回のオリンピックで印象的だったのは、金メダル確実といわれて人々の結果だった。絶対王者と挑戦者の戦いでは、挑戦者の方が有利だ。彼らにはプレッシャーがない、負けても仕方がないと開き直って、相手を十分研究した成果を思う存分発揮すればいい。そんな状況で、柔道男子の大野将平、競泳の萩野公介、体操の内村航平、レスリングの伊調馨らは順当に金メダルを獲得した。しかし、その一方で柔道男子の永瀬貴規、体操の白井健三、レスリングの吉田沙保里らは惜しくも金メダルを逃してしまった。私は敗戦後の彼らのインタビューがかわいそうで仕方がなかった。吉田沙保里さんは、「申しわけないです。ごめんなさい」「銀メダルで終わるとは思わなかった。悔しい」と取り乱しながら話していた。金メダルをとる、取らなければという重圧がいかに彼らを苦しめたか分かる言葉だ。
 しかし、その重圧の中で金メダルを取った選手と金メダルを逃してしまった選手の違いとは一体何だったんだろうか?試合結果を見た後に、後出しじゃんけんのように理由を見つけては、これ見よがしに記事にしているマスコミの言葉にうなずけるものはない。私は両者の違いはほとんど無いと言ってもいいと考えている。類い希な才能と想像を絶する練習を積み重ねてきた事には変わりはない。もしあるとすれば一瞬の風とも言うべき運命だけだったろう。だが、彼らにそんなことを言っても何の慰めにもならないだろう。金メダルを目指してきた人間にとって、それが取れなかったということが全てだ。彼らの頭の中には2位も3位も4位もなかったはずだ。優勝かそれ以外。ただそれだけだ。そんな彼らに、「感動をありがとう」、「胸を張って」、「金でなくても素晴らしい」なんてセリフは残酷でしかない。
 彼らにどんな言葉をかけることができるのか考えていたら、ミスチル「ギフト」という曲を思い出した。北京オリンピックの際のNHKのテーマ曲だ。今回のオリンピックでは良い曲がなかったが、今でのこの曲が最高のテーマソングだと思う。この曲はこんな歌詞で始まる

  一番きれいな色ってなんだろう?
  一番ひかってるものってなんだろう?
  僕は探していた 最高のGIFTを
  君が喜んだ姿をイメージしながら
  長い間 君に渡したくて
  強く握り締めていたから
  もうグジャグジャになって 色は変わり果て
  お世辞にもきれいとは言えないけど
  君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら
  ほら 一番きれいな色
今 君に贈るよ

 選手目線でみるとすごくよく分かる詞だと思う。冒頭では、もともときれいな色をしたもの(金メダル)を最高のギフトとして渡そうと考えていたが、途中で手持ちのものが「一番きれいな色」をした見た目じゃなくても「一番きれいな色」と呼ぶことはできることに気づいた。そう、一番のギフトはメダルじゃないんだ。長い間にグジャグジャになった、彼らの努力そのものだ。この歌はそんなことを感じさせてくれる。きれい事過ぎるかもしれないが、頑張っていた選手達にそんなエールを送りたい。
 4年後の東京に向かって彼らはまた進んでいくんだろう。僕たちは4年後にどこの空の下で何をしているだろうか?そのときどんな色のgiftを握りしめているだろうか。
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Banana  fish

Author:Banana fish
村上春樹をこよなく愛する者です。タイトルは「風の歌を聴け」に出てくる台詞から引用しました。タイトル通りにありふれた現実と美しい映画や文学について書いていきます。

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